2014年9月23日火曜日

あつまれ DATEキッズ  ~サムライモード~

9月23日(水)秋分の日、秋の特別展の第2回目イベントとして「あつまれ DATEキッズ ~サムライモード~」が開かれました。
 
安土・桃山から江戸期のはじめにかけての、武将のモードについて学びました。当日は小学生、中学生、高校生らがあつまり、伊達博物館の特別展「天下の伊達 -武将のモードと文化-」を観覧したあと、天赦園の茶室で塗り絵、お香体験をしました。 
 
 


伊達男とは、人目を引く、しゃれた身なりの男。おしゃれな、という意味があると言われます。男だてとは、おとこらしくあるいは勇敢に振る舞うことと言われていました。伊達政宗公をはじめその家来たちが、そろいの鎧(よろい)や甲冑(かっちゅう)で戦(いくさ)に臨んだのが、おしゃれだったので「男伊達」(おとこだて)とか「伊達男」(だておとこ)などという言葉ができたとか!

奇抜な戦法を好んだ伊達政宗は、ファッシヨンセンスも際立っていました。豪華な黒漆塗りの甲冑に大きな三日月型の前立てがついた兜をまとった姿は,トレードマークにもなっています。



    

2014年9月22日月曜日

「 平成28年は英艦隊来航150周年です。」 公開講演会のお知らせ  (入場無料)

 

  
 

西南歴史研究会宇和島支部は、英艦・パークス来航について研究を重ねてきましたが、その成果を発表するにあたって、一般市民の方々にも見ていただきたいと考えました。ふるってご参加ください。参加料などは無料ですが、駐車場がありませんのでご注意ください。 

慶応2年6月24日(1866年8月4日)、英国極東艦隊旗艦である世界最大級の戦艦・プリンセス・ロイヤル号など3隻が宇和島に入港しました。まさに大事件です。 


来航の本当の目的は何か

宇和島藩との密約はあったのか

藩はどのような受け入れをしたのか

幕府はどのような態度であったのか

宗城公は何を考えていたのか

 


などなど、再来年の来航150周年を迎えるに先立って、宇和島に遺された関係史料をもとに考えてみようではありませんか。新しい歴史の考え方が生まれるかも知れません。 

今回は、伊達家伝来の書翰類・英国軍隊受け入れの準備書面・恵美須山と樺崎の砲台絵図・伊達家御殿絵図・サラミス軍艦旗、プリンセス・ロイヤルの水彩画(写真)・航海日誌(写)、宇和島湾古海図(写)、旧宇和島湾の油絵等々、多数の未公開資料を間近から見てもらうよう展示してあります。

 

1 日時  平成26年10月11日(土)  午前9時30分から 


2 場所  宇和島生涯学習センター(宇和島市立中央図書館)  3階大ホール


3 日程     

     9:30~  受付開始   受付後展示資料を見学 

    10:30~  開会行事 

    10:40~12:00  講演 「英国軍艦宇和島来航の歴史的意義」

                 講師  近藤俊文(宇和島歴史文化研究会会長)

 

    13:00~13:30  樺崎砲台跡見学  解説 犬飼徹夫 

                               (愛媛考古学会顧問) 

(ご注意)

※樺崎見学は西南四国歴史文化研究会員には車を用意してありますが、一般市民の見学希望者は各自の方法で現地へ13:00までにご参集ください。

※見学をしない方は、午後も展示資料の見学をすることができます。ただし時間は13:00までです。


2014年9月12日金曜日

特別展イベント情報 「ワークショップ ~メイキャップモード」開催

9月7日(日)15時から、天赦園において、特別展「天下の伊達 -武将のモードと文化ー」に関するイベント「ワークショップ ~メイキャップモード」が開催されました。

これは、今回の特別展テーマの一つである「江戸時代の女性の化粧」に視点をあてた企画です。現在、伊達博物館に展示中の江戸時代の女性の化粧道具類や、お化粧についての考え方、たしなみ、彩りなどに関する美術品をを見学した後、天赦園にて講座が開かれ大勢の女性(子どもから大人の女性まで)の皆さんが参加しました。講師はお香の講座でおなじみの山中瑞穂さんです。
 
 
江戸時代からの女性のお化粧道具は鏡をはじめ様々です。大変美しいものばかりです。
 


機能美(?)というか、使う女性の気持ちを考えた道具だと思います。
 
◎江戸時代の化粧は3色(赤・白・黒)のみ。
  
赤・・・紅/口紅・頬紅・目弾(めはじき)・爪紅(つまべに) 
    → 「古より顔とくちびるに紅を付つくることは女の粧なり」(『安斎随筆』)
       「紅はうすらかに顔の色をよそほふもの」(『安斎随筆』)
 
白・・・白粉 → 「女と生まれては一日もおしろいを塗らず顔に有るべからず」(『女重宝記』)
 
黒・・・眉墨・お歯黒 → 「歯なみ(並)よき人は口元よし、美人の相なり」(『女用訓蒙図彙』)
       「眉毛の作り方色々あれども顔の格好によりて作り方かわれり」(『都風俗化粧伝』) 
 
 大勢の聴講生でした。

      「べにばな」を乾燥したもの




 
◎赤(紅)の化粧
 
・頬紅・・・ 白粉に紅を混ぜて頬紅として使用。頬紅は薄く淡くさすことが好まれ、濃いのは下品とされた。
 
※頬紅の流行り廃り  頬紅が流行したのは、江戸時代前期。享保(1716~35)の頃より徐々に  廃れていく。 → 遊女の化粧と関連。
 
※くすみ防止のための頬紅(下紅)    地肌そのものを明るく見せるために、下地として紅を用いることもあった = 現在のベースメイク、コントロールカラーに相当。
 
・口紅・・・頬紅同様、薄付きが基本。小さな口(おちょぼ口)が好まれたため、唇の輪郭を白粉で隠し、唇を小さく見せる工夫が行われた。
 
※紅を「さす」=点す  →紅を少量、唇にのせ、小さく控えめに飾った。
 
※笹 ささ 紅 紅の流行(文化・文政期 1806~29)  
 
笹紅 = 下唇に紅を重ね付けし、玉虫色(笹色)にする化粧法。一世を風靡した紅化粧。 → 庶民が墨を使った裏技を考案、疑似笹紅化粧。「女の口紅笹色なるは一付け三十文」
 
 
おそるおそるでしたが昔の鏡に触りました。 
 

紅をとくとこのようなきれいな玉虫色になるそうです。赤い色がこのように変化しています。
 
 
・目弾き(めはじき)・・・目の縁や周辺に紅を付ける、現在のアイメイクに相当。役者の舞台化粧から派生したもの。それを町方の女中が真似たことに始まり、次第に広まっていったとされる。
 
※紅点し指  薬指の別称。薬指に紅をとってのせたり、紅を伸ばしたりした。
 
・爪紅(つまべに)・・・現在のネイルアートに相当。本来は身分の高い人の化粧だった。爪全体を赤く塗るのではなく、つま先に点状(ドット)の模様を描くようにして紅をのせた。
 
※紅のほかに、ホウセンカやカタバミで爪紅を施す。
 
 
 皆さん、熱心に聞いておられました。
 







 
◎白
白粉・・・京白粉(はふに又は唐の土→鉛白が原料)・・・・・塗り上がりは美しいが毒性を持つ。
 
伊勢白粉(御所白粉又はハラヤ→水銀(みずがね)が原料)
江戸中頃からは、生白粉・唐の土の3種となる。
 
※粉白粉・水白粉・練白粉
 
◎黒
「お歯黒をして半元服(結婚?)、眉と落として本元服(出産?)」
 
眉墨・・・眉を剃ってから眉墨(青黒い土・松煙墨)で様々に描く。公卿、武士にも広まる。
 
※捏墨は紫草の花の黒焼・油煙・金粉をごま油で練る。 → 堂上夫人
   麦の黒穂・油煙・墨、
 
お歯黒・・・鉄ね(かね)(鉄片と酢や酒で造る液)を火にかけて沸かし羽楊枝に五倍子末をつけて塗抹した後口を漱ぐ。 → ひどい様になるので家人にみられぬようにした!
 
※京の公卿の風習に染まった武士(平氏など)は薄化粧・お歯黒
 
※黒という色は、変色しない → 二君に仕えず・両夫に仕えない貞操


今日のワークショップは短い時間でしたが、江戸時代の化粧について体験した皆さんは満足されていたようです。当時のお化粧道具など、開催中の伊達博物館40周年記念特別展「天下の伊達 -武将のモードと文化-」にて展示中ですので、皆様ぜひ足を運んでください。なお、このワークショップの模様はNHKテレビ夕方のニュース610(ろくいちまる)でも放映されました。

開館40周年記念特別展 「天下の伊達 -武将のモードと文化 大徳寺・高台寺の名品を中心に-」

 9月5日(金)午後3時から、平成26年度特別展・開館40周年記念特別展の開展式及び内覧会を行いました。当日は京都大徳寺や高台寺、大津市の西教寺からもご来賓にお越しいただきました。厳粛な中にも華やかな開展式の様子をお知らせします。

60余名のご出席をいただき、エントランスホールで開会式を行いました。
 
  
 主催者を代表して、石橋寛久宇和島市長のあいさつで開会しました。
 


宇和島伊達文化保存会理事長・宇和島伊達家第13代当主伊達宗信様よりごあいさつをいただきました。 

 
     大徳寺宗務総長 戸田実山様よりご祝辞をいただきました。 
  

高台寺執事・圓徳院 後藤正晃章様よりご祝辞をいただきました。
 

             芳心会木村事務所木村宗慎様よりご祝辞をいただきました。




引き続いてテープカットを行いました。 続いての内覧会では、今回の特別展を担当した伊達博物館学芸員が今回の特別展のねらい、見ていただきたい点などについて詳細に説明を行いました。次回から展示の様子についてご紹介していきたいと思います。