2013年11月28日木曜日

宇和島歴史文化研究会公開講座「慶応三年伊達家文書からみた四侯会議、大政奉還、王政復古」のお知らせ

 標記のテーマで、宇和島歴史文化研究会主催の公開講座が開催されます。

 幕末期研究の第一人者である近藤俊文先生の講演です。また公益財団法人宇和島伊達文化保存会のご協力を得て、初めて公開される貴重な資料も多数展示されます。この機会に、幕末から明治にかけて宇和島伊達家の果たした役割と、宇和島に残されている「ほんもの」に触れてみませんか。多数の皆様の参加をお待ち申しております。


  歴史のうわじま

           宇和島歴史文化研究会公開講座

  『慶応三年伊達家文書からみた四侯会議、太政奉還、王政復古』  

   ―開催のご案内―

 

1 開催日時  平成25年12月8日(日)正午~16

2 場  所  宇和島市生涯学習センター大ホール

   (宇和島市堀端通1番地25 宇和島市立図書館3階)

3 講座内容

        『慶応三年伊達家文書からみた四侯会議、大政奉還、王政復古』をテーマとする
  
          講演史料展示

 
       ・講 師  宇和島歴史文化研究会会長  近藤 俊文

 

4 日 程   (開場・開会) 1

 展示史料閲覧  12時~13時40

 講    演  13時50分~15時20

 展示史料閲覧  15時20分~16

  (閉会)   16

    *展示物はできるだけ講演の前に見ておいてください。

 

宇和島藩第八代藩主伊達宗城公が幕末・明治の激動する政局において重要な役割を果たしたことは広く知られており、伊達家には関連する史料が多数残されています。当研究会では、その一つでもある「宗城公御手留日記」を解読しながら、幕末の歴史を勉強しています。

 このたび、宇和島伊達文化保存会の特別のご配慮により、慶応三年時の史料が百五十年の時を経て初めて公開されることになりました。徳川・江戸幕府崩壊の過程が記述された書簡をはじめ貴重な文献等を間近くから見てもらうように展示します。

 この機会にぜひ多くの方にご参加いただきたくご案内します。

     (申し込み不要、参加費無料です。) 

    主  催      宇和島歴史文化研究会

       共  催  (公財)宇和島伊達文化保存会

                    宇和島市立伊達博物館

                    西南四国歴史文化研究会


   【連絡先】宇和島歴史文化研究会事務局水野(携帯09089706252

         宇和島市御殿町96号(伊達事務所内)

 *会場には駐車場がありませんので周辺の駐車場をご利用願います。




「慶応三年伊達家文書からみた四侯会議、大政奉還、王政復古」展示史料(予定) 

 1 慶応三年二月二十三・四日宗城公西郷對話留於宇和島

 2 慶応三年四月○日宗城公御手留

 3 慶応三年五月九日宗城公宛近衛忠房口述書簡

 4 慶応三年五月二十一日對翠賢兄宛島津久光書簡

 5 慶応三年五月宗城公、松平春嶽、島津久光宛板倉伊賀守書簡

 6 慶応三年五月二十二日宗城公宛板倉伊賀守達

 7 慶応三年五月二十三日宗城公参内於公卿之間寄合

 8 慶応三年五月二十六日兵庫開港防長御処置二関スル四藩伺書写

 9 慶応三年五月二十六日近衛忠房公直書

 10 慶応三年五月盡松平慶永書簡

 11 慶応三年六月三日松平慶永書簡

 12 慶応三年六月四日柳原光愛書簡別紙

 13 慶応三年六月十七日宗城公御手留

 14 慶応三年六月十七日上甲貞一土佐藩後藤象次郎御政体変革之所見大意書取

 15 慶応三年六月十七日島津久光書簡

 16 慶応三年六月十九日辻将曹書・藝紀州答案

 17 慶応三年七月朔日島津久光書簡

 18 慶応三年七月十四日後藤象次郎建議書ノ件二関シ上甲貞一復命書

 19 慶応三年八月林玖九十郎上書

 20 慶応三年十月十三日徳川慶喜大政奉還諮問書写

 21 慶応三年十月十五日朝廷大政奉還認許書写

 22 慶応三年十月二十四日都築荘蔵土藩建言並幕府形勢十月十五日迠次第書

 23 慶応三年十月十三日覚宝書簡

 24 慶応三年十月十六日中川宮会津密謀ノ件二関シ上甲貞一復命書

 25 慶応三年十月十七日上甲貞一西園寺雪江報知書

 26 慶応三年十一月十四日長岡護美書簡

 27 慶応三年十一月二十四日板倉伊賀守書簡

 28 慶応四年一月徳川慶喜御追討御沙汰書写

 29 慶応四年正月十八日五代友厚書簡

 30 その他

2013年11月21日木曜日

吉田藩の「御掛屋(おかけや)」について出前授業を行いました。

 
市内吉田小学校を訪ね、宇和島歴史文化研究会主催の出前授業を行いました。この日は、研究会から赤松・清家副会長、伊達博物館から館長、学芸員3人が参加しました。6年生40人の社会科の学習として、江戸時代に吉田藩の御用商人をつとめた両替商「御掛屋(おかけや)」であった佐川家に伝わる品物をもとに、ふるさと「よしだ」の歴史について学習しました。
 
 
吉田町出身の赤松副会長から、ふるさと吉田の歴史について説明を聞きました。伊予八藩といわれた時代、吉田藩は宇和島藩から分かれてできたことを知りました。
 


 昔の吉田は、アシ(葦)のはえ茂る泥田であり、埋め立てられて現在のようになったこと、「よしだ」という名前がそこからつけられたという説があることなどを学びました。



 江戸時代のお金の流通について学びました。金本位制、銀本位制など難しい言葉が出てきました。金は主に江戸中心、銀は西日本で流通していたということです。
 


  佐川家に伝わる様々な道具類を見学しました。両替商として使われていた様々な品物について、実際に目で見て、触れることができました。
 







 てんびんばかりや、小判、豆板銀などいろいろなお金がありました。金と銀の重さで両替が行われていたこと、現在の銀行のような仕事をしていたことを知りました。








様々な種類(重さ)の分銅があり、幕府によってきちんと検査が行われていたということです。





  歴史を偲ばせる大切な品々を自分の目で見ることができました。








 今日の出前授業について、吉田小学校のHPで早速取り上げていただきました。
 「吉田藩の起こりや御掛屋佐川家についてわかりやすく説明していただきました。江戸時代、オカケヤは、吉田藩の両替商だったそうです。実際に使用していた1両や豆板銀、てんびんばかりなども持ってきていただきました。普段、日常的に見聞きしているオカケヤの歴史を知ることができて、子どもたちは、”目から鱗” だったのではないかと思います。」  
http://ehm-yoshida-e.esnet.ed.jp/html/

 出前授業の終わりに、 児童から「今のオカケヤはホームセンターですが、今のようなオカケヤになったのはいつ頃ですか。」という質問がありました。通学路にあるおなじみの店の歴史について、疑問を持ったようでした。
  佐川家の言われるところでは、明治になって、今のようないろいろな日曜道具を扱うお店になったようです。廃藩置県のとき、オカケヤにあった両替商としての道具類をいったん政府にお返ししたそうですが、後日、国から「保管しておくように。」とのお達しがあり、以来佐川家に残されているとのことです。これら両替商としての道具類は、現在、伊達博物館に寄託いただいています。児童の貴重な学習の機会を与えていただいており、ありがたいことです。

 自分たちの生まれたふるさと「吉田」に伝わる歴史や伝統、文化について、さらに勉強して、大人になってもふるさとを誇れる人になってほしいと思います。ふるさとの貴重な文化遺産を展示していますので、ぜひ伊達博物館にも足を運んでください。

※吉田藩について
 慶長19年(1614)、伊達政宗の長男秀宗(ひでむね)が将軍秀忠より伊予国宇和郡10万石を与えられ、西国の伊達宇和島藩が始まった。(秀宗の宇和島入部は1615年。)明暦3年(1657)7月、3男宗利(むねとし)の襲封に際し、秀宗は5男宗純(むねずみ)に3万石を分地することとした。これが吉田藩の始まりである。宗純以後、宗保(むねやす)、村豊(むらとよ)、村信(むらのぶ)、村賢(むらやす)、村芳(むらよし)、宗翰(むねもと)、宗孝(むねみち)、宗敬(むねよし)と9代、214年間にわたって吉田藩が続いた。
 
 
 

2013年11月15日金曜日

秋本番!!

昨夜からの雨も上がり、心地よい秋空になりました。博物館周辺や、天赦園の秋を探しました。


博物館の隣り宇和島東高校の木々も色づいています。


銀杏の葉も鮮やかに色づきました。




柳の木や、楓も秋本番です。
 








かわいい菊が出迎えてくれました。
 
ツワブキが満開です。



池に映る秋の空が綺麗です。





天赦園周りの喧噪もここまでは聞こえません。


落ち着いたひとときを過ごしました。




ピラカンサスの実、食べたくなりました。



お城山も紅葉し始めています。

2013年11月3日日曜日

「香あそびを楽しもう」体験しました。

  特別展「結の華  ー佐賀鍋島家と宇和島伊達家の幕末・明治-」 開催中に関連イベントとし

て行われた「あつまれ DATEキッズ ~お殿様気分で茶室に座り、香あそびを楽しもう~」に参加

しました。はじめに博物館で展示中の香道具の説明を聞いた後、天赦園の茶室で、香りの記号を

デザインし、香あそびを体験しました。 当日は市内の小学校から、5年生児童、お母さんが参加し

ました。参加人数は少なかったですが、秋晴れの午後、優雅な「香」の世界を楽しみました。



展示中の香道具について学びました。
天赦園の茶室(潜淵館)にて


伝統的なお香の楽しみ方を知りました。

初めて体験する世界です。

講師は山中瑞穂先生です。

3種類のお香が用意されています。

真剣な表情でお香を「きく」。

3種類のお香の組み合わせを推理します。
器の灰の中には炭団(熱源?)が入っています。


熱の通る小さな穴を開け、雲母を乗せてその上にお香を。

初めて香の世界を体験しました。今回は初心者向けということで3種類のお香の組み合わせを楽しみましたが、遙か昔、政宗の時代には10種類ものお香を用いての香遊びだったそうです。今回初めての香遊び、残念ながら一度も当たりませんでしたが、よい経験ができました。