2012年12月22日土曜日

小堀流踏水術

 輪島市立伊達博物館は名の如く「宇和島藩伊達家」に伝わる古文書、品物を中心に展示している。展示品は、公益財団法人宇和島伊達文化保存会所有のもの、お預かりしているもの(寄託)、宇和島市へ寄贈を受けたもの、もともと市が所有していたものに分けることができる。

 この軸や文書に関しては、宇和島藩伊達家に仕えていた浅野家の御子孫の方に寄贈していただいた貴重な品物である。浅野家はもともと仙台藩伊達家に仕え、秀宗入府後、寛永年間に政宗の命により宇和島入りしている医者の家系である。江戸中期に医者の道から武士になった家系もあった。この子孫の浅野登という士が主君(宗城)の命令で熊本藩細川家に伝わる「小堀流踏水術」を学ぶため留学を命ぜられた。以下、軸と免許状である。この展示は1月4日より、伊達博物館第四展示室にて行う。

 小堀流踏水術(こぼりりゅうとうすいじゅつ)は、強力な立ち泳ぎを特徴とする日本泳法の流派。江戸時代、享保年間、熊本藩士小堀長順の創始するところで、長順の死後、池部彌八郎、山東彦右衛門、能勢熊之丞その他を経て小堀水翁が継ぎ、さらにこれを猿木宗那に伝え、宗那の死後、小堀平七がその直流を伝えた。 現在 熊本、学習院、京都、長崎に活動拠点がある。

免許状 安政6年(1860年)


游泳術(上)


游泳術(中)


游泳術(下)


修行理由由来


游術系図