2010年9月29日水曜日

大徳寺孤篷庵主催お茶会

 10月16日(土)特別展に展示されている「国宝 喜左衞門」大井戸茶碗の鑑賞会が天赦園で開催される。共催は財団法人伊達文化保存会・・・ポスターにあるとおり、春雨亭で展示、お茶会は潜淵館で開催される。当日、国宝は博物館から天赦園に出すため、見るためには天赦園の入園料(割引で200円)が必要です。

2010年9月28日火曜日

ギャラリートーク

 昨年度の特別展より、土曜日、日曜日、祝祭日の14:00から、伊達博物館の3人の学芸員の持ち回りによる「ギャラリートーク」を実施しています。毎回、いすは20程用意していますが、それでも足りずに立って聞いている方も多数おられます。内容は宇和島藩伊達家についてはもとより、「天下人の風流」でお借りしたものについて解説します。歴史的な背景も優しく解説し、お客さん方の評価も上々です。予定としては10月2,3,9,10,11,16,17日に開催します。なお16日はお茶会のため「国宝 喜左衞門」大井戸茶碗は展示されません。(天赦園にて鑑賞会)、17日最終日には感謝を込めて、今回のコーディネートをしていただいた木村慎太郎氏がご案内します。


2010年9月26日日曜日

内覧会と鑑賞会

 何を今更と思われるのを承知でアップします。何しろ忙しくてパソコンどころではない。他の行事のポスター、特別展のキャプションの追加などの制作が突然に入って来て大変な様相でした。やっと9月16日(木)の内覧会開会式及び会場内の様子と天赦園潜淵館で開催された国宝「喜左衛門」大井戸茶碗の鑑賞会の様子をアップすることができます。なお写真の提供は「きずな」編集長の川尻氏です。この場を借りてお礼申し上げます。

 まずは開会式です。77名に及ぶ招待客、博物館ロビーが一杯になりました。主催者代表で石橋市長の挨拶、そしてコーディネータとして苦労された木村宗慎様のご挨拶、最後に伊達家13代当主、伊達宗信様の祝辞で閉会しました。


2010年9月23日木曜日

平成22年度秋の特別展内覧会

ご あ い さ つ
 宇和島市は、伊達家10万石の城下町として栄え、宇和海を望む山々の自然に恵まれた景観や文化財を今なお数多く遺しております。
 中でも財団法人宇和島伊達文化保存会には、藩祖伊達秀宗以来の、武具、婚礼調度、絵画など多くの貴重な大名道具が伝存されています。この宇和島伊達文化保存会の格別の御配慮と御協力の下、当市立伊達博物館では、内容を変えながら定期的に公開しております。
 その中で、毎年秋には京都の有名寺院、博物館などからも展示資料の御協力を賜り、伊達家の大名道具とともに特別展として公開しております。お蔭様で昨年度開催の35周年の特別展では好評を博し、県内外から数多くの方々に足を運んでいただくことができました。
 しかし残念ながら、昨年度は図録を作成することはできませんでした。今年度は来館者の皆様のお声に少しでもお応えしたいという気持ちから、冊子ではありますが、図録を刊行した次第です。刊行にあたり、関係各位に心から厚くお礼申し上げますとともに、より一層の御支援をお願い申し上げ、御挨拶と致します。
                      

                         宇和島市長 石 橋 寛 久

ご  あ  い  さ  つ
 「天下人・秀吉」は宇和島の方々にとって、おなじみの人物ではないでしょうか。 伊達家宝物の筆頭として、重要文化財の指定も受けた肖像画は、市民の方々ならば一度はご覧になったことがあるはずです。宇和島藩の初代藩主・伊達秀宗は、幼少期を秀吉のもとで過ごし、名前の「秀」の一字はその緑を示すものです。
 天下統一を果たした武将・秀吉は、絢欄豪華な桃山文化の立役者でありました。賛を尽くした宋楽第や伏見城の逸話はくり返し語られるところです。
 今年度の伊達博物館特別展では、「戦国浪漫~天下人の風流~」と題して豊臣秀吉のそうした文化的な側面や、伊達家に残された縁の資料を展示いたします。再現された黄金の茶室は、派手好みだったという秀吉のイメージの代表例です。加えて、伏見城の遺構を客殿とする近江・西教寺から出陳の資料類は秀吉の生活空間をしのばせます。華やかな暮らしぶりの一方で、千利休を重用した秀吉はわび茶の湯も好み、生涯の楽しみとしました。
 今回、四国の美術館・博物館では初の公開となる国宝の大井戸茶碗 銘 喜左衛門に代表される高麗茶碗は信長・秀吉といった権力者から珍重されたものです。能や狂言の庇護者としても知られた秀吉は、日本史上、もっとも文化事業に熱心な権力者であったかもしれません。宇和島伊達家にも伝えられた、桃山文化の香りを、来館者の皆さまに感じとっていただければ幸甚です。
                            
                                           企画監修 木 村 宗 憤
              (芳心会・宇和島市立伊達博物館運営審議委員・宇和島市文化協会顧問)
祝 辞

本日ここに、宇和島市立伊達博物館 秋の特別展「戦国浪漫~天下人の風流~」を開催するにあたりまして祝辞を申し上げます。
 皆様ご高承の通り、宇和島伊達家は藩祖秀宗公が徳川幕府から伊予の国宇和島10万石を拝領したことに始まり、歴史上「江戸時代」と言う長い時の流れに従って、宇和島藩主として代々この地を治めて参りました。この間、各藩主、家臣などが残した数々の文物は、明治維新後の数々の激動の時代を経てなお、貴重な歴史的遺産として幸運にもこの宇和島の地に現存し、歴史の生き証人として私たちに浪漫を与えてくれています。
 今年の特別展は、藩祖秀宗公が幼少期を一緒に過ごした天下人、「豊臣秀吉」にまつわる品々を京都大徳寺様を始めとした皆様より拝借し、伊達家に伝来した拝領品とともに展示させていただくことができ、光栄に思って居ります。これら本物から発せられる時代を超えて語りかけるものを感じていただければ幸いに存じます。
 宇和島伊達文化保存会は、先人の残した努力によって膨大な資料を保存しており、これらを活かした活動を行う責務を果たして行かなければなりません。 そのためには、今後益々宇和島市の関係当局、特に市立伊達博物館との協力体制を強化し、「来る人には楽しみを、帰る人には喜びを」感じていただけるような、観る人の視点に立った展示、一般公開を行って参りたいと考えています。
 終わりになりましたが、今回の展示にご協力いただきました所蔵者の皆様、御尽力いただきました木村宗慎様、関係各位に心から感謝の意を表しまして甚だ簡単ですが、開会にあたっての祝辞といたします。

平成22916
                           財団法人宇和島伊達文化保存会
        理事長 伊達 宗信

2010年9月19日日曜日

特別展準備

 16日午後の内覧会に間に合わせるため、黄金の茶室の組み立てと美術専門車の職員による展示が15日の9時より行われました。どちらも手際よく進められ内覧会を待つばかりです。

                                                                  黄金の茶室組み立て


2010年9月12日日曜日

さあ!搬入第一弾

 16日の内覧会までに展示終了をせねば成らず、やきもきしていた搬入作業が10日行われました。朝、8:00京都出発、16:00博物館到着。途中休みを入れても8時間の長旅、ご苦労様でした。しかも、前日は夜遅くまで西教寺で検品、梱包作業をしていたそうです。さすがプロ根性、日通美専車魂ですね。秋の展示会シーズンなので休み返上とか。当館の学芸員も帰ってくる列車が無く、一日延長しました。大変疲れている様で心配ですが、若さで乗り切るでしょう。


2010年9月10日金曜日

蝿頭

 何のことか分からないと思います。庭師の方が柵を作るときの麻縄(黒)の縛り方なんです。昨日、今回の特別展の結界作りをしました。形は出来ていたのですが、縛り方が分からなくて、天赦園まで聞きに行きました。丁度、庭師の方が居られたので「簡単ですよ。」と聞いたのが間違いでした。何度やっても分かりません。うろ覚えでは話にならないことを改めて認識しました。




2010年9月9日木曜日

受け取りと検品作業

 今回、特別展で展示する品物の受け取りに学芸員が京都に出張しました。今回の借り入れ場所は滋賀県、京都市です。学芸員には検品作業という大事な仕事があります。つまり借りるときのお互いの検査、お返しするときももちろん傷等付いていないか、そのためにこの作業があります。つまり借りるときのご挨拶、借りるための検品、お返しするための検品で計3回の出張が必要なんですね。


2010年9月3日金曜日

結界作成  特別展準備

 特別展の目玉である「黄金の茶室」の結界作りを行いました。予算も知恵も無いところから、またもや博物館に協力していただいている、大村仁志氏にお願いしました。相変わらず気軽に作成していただき感謝、感謝です。素材は茶室ということと日本の美を表すため、財団法人伊達文化保存会より天赦園の真竹を頂きました。この場を借りて竹を切って頂いた尾崎氏に深く感謝します。


2010年9月2日木曜日

家紋「竹に雀」

 宇和島藩伊達家の家紋は基本的に四つ存在します。宇和島笹と呼ばれる「竹に雀紋」、「竪三引両紋」「雪ニ薄紋」「九曜紋」です。代表的なのが仙台伊達家の「竹に雀紋」、別名「仙台」と呼ばれる家紋の変形紋「宇和島笹」。この家紋については偶然の事ながら一つの出来事がありました。昨日、伊達家関係の方より、裃を寄贈したいとの話があり、見てみると家紋は「仙台笹」、見事な裃でありがたく受け取ることにし、手続きを現在行っています。寄贈していただく方の話では「政宗が着ていたかも・・・」とか「秀宗に着せたのでは・・・」と想像できるとのこと。それにしても貴重なものをいただき、感謝に堪えません。
 もう一つ、この家紋については面白いエピソードがあります。2年前、NHK大河ドラマ「篤姫」の放映中に伊達宗城(8代公)役で出演されていた森田順平氏が博物館に別の番組の収録のため来館されたことがあります。森田氏との話の中で、「伊達宗城役は来週の出演で最後となるけれど、着ていた裃の家紋が仙台笹だったような気がするのでよく見ていて下さい。」とのことでした。結果は「宇和島笹」で、「役者さんは細かいところにまで気がつくのだなあ。」と彼の宿題ができ安心した次第でした。

2010年9月1日水曜日

宇和島藩伊達家三代藩主伊達宗贇(むねよし)

 二代宗利公には女の子しかなく、仙台藩より宗贇公をご養子として三保姫と妻合わせました。この宗贇公の体格は当時として大変大柄の方で甲冑を見てもその大きさがわかります。そのことが記事として取り上げられました。この記者さん、粘り強い方で約1年にわたって詳細を調べられております。着用者の身長は1m80cm、胴回りは1m50cmで大関魁皇関と同じくらいと推定しています。お姑さんが書いた手紙には「器量骨柄のめでたき」とあります。このニュースは産経新聞全国版、共同通信によって全国に流されました。このニュースを見たという知らせが各方面から寄せられています。

桜鋲紺糸黒塗具足
 
 みなさん、当時の平均身長が1m60cmの中で、江戸城の廊下を歩いている宇和島藩宗贇公の姿を想像してみて下さい。

新しい職員

 今日から2ヶ月間、特別展の受付業務のため館員が一人増えました。当館の職員は業務別にはなっていますが、お互いが重なり合った仕事をこなしていくことになっています。遠慮するのではなく、自分で仕事を探し、少しでも良い博物館にすることが狙いです。


 特別展を乗り切るためにはチームワークが必要です。月替わりの今日、改めて思った次第です。